今夏はストールをたくさん染めています。
まずは《板締め》という技法で染めたストールをご紹介。
連続の幾何学模様になる板締めは、その名の通り布を板で挟んで締め付けてから染めます。
板の形、布の折り方で模様が変わります。
写真の他にもこれから染める予定。
中には一点ものもありますので、早い者勝ちですよ〜
麻レーヨンストール(板締め)50×150cm 4,000円+税
薄手の綿ショール(板締め)100×190cm 8,000円+税 など
暑い夏とは言え、電車やお店のガンガン効いているエアコンはつらいですよね。
サラリと首に巻いて、冷えないようにして下さいね。
さて。
板締めは数学的な?準備が必要です。
幅、長さ、どちらも等分に折っていくのですが、
その時にアイロンをかけながらキッチリ・ピッチリ折らないと
幾何学的な美しい模様になりません。
そして折り方も注意が必要です。
できる限り“輪”ができないようにジャバラに折り、
藍の染め液が入りやすいように&染めた藍が酸化しやすいようにします。
そうしないと内側の模様がぼやけてしまうのです。
きれいにジャバラに折ったら、同じ形の棒や板で挟み、
ずれないようにゴムチューブや万力で固定。
染める前に水に入れ、繊維の中まで充分染み込ませておきます。
そうする事によって、藍の色素が挟んである部分まで染まらないようにします。
藍染めは通常薄くなったカメから濃いカメへと順番に染めて行くのですが、
板締めは最初から濃いカメで染めます。
出したい模様によっては、
途中で板の向きを変えたりずらしたりして再度固定し、藍染を続け、
濡れている状態で真っ黒に見えるようになるまで、
染め→水中酸化→染め→水中酸化→染め・・・
と繰り返し染めます。(空気酸化させる事もあります)
染め上がったら水の中で板を外すと・・・
板で抑えた部分が白く模様として出て来ます!
染織展では『どんなふうに折って染めたのだろう?』という視点で見ても面白いかもしれません。
(荒木)